こんにちは、チナスキーです。
今回は、久しぶりの風俗コラム。
「時代に適した風営法を求める議員連盟」が「パチンコ換金の合法化」と「換金税」を提案したことでパチンコ業界が話題になっています。
この議員連盟が警察庁の担当官に意見を求めたところ、
「パチンコで換金が行われているなど、まったく存じあげないこと」
と発言したそうです。ある組織の体質をここまで簡潔に表現している言葉ってなかなかない。
このニュースを見て、愛しいソープ業界のことを想いました。ソープについては「いい加減もう認めろよ」という議論は起きないのでしょうか?ソープ限定ではなく、「売春の合法化」という議論はネットでよく見かけるんですけどね。ネットでは極端な議論しかされていないように見えるんです。「ソープに限っては認めてもいいんじゃない?」という意見があってもいいと思うのですが、皆さんはどう思いますか?
この「時代に適した風営法・・・」という名前、(アホみたいに安易な)カモフラージュに違いない。「風営法」などと言いつつパチンコの話しかしていない。「時代に適したパチンコを・・・」と表現しないところを見ると、いかにパチンコ業界のロビー活動が盛んなのかということ、国民がどれだけ単純なのかを連中が十分に理解していることが伺える。夏も冬も朝からパチンコ屋で行列を作っている人々の100倍くらい銀の玉を愛している先生方がおられるのだ。
そう考えると、国政の場でソープを法律で守るための議論がなされることなど、絶対にありそうにないことだ。この記事を中断して、次の記事である某人気店の人気の新人○○ちゃんの記事の執筆にとりかかりたくなる。
そう言っても始まらないので、世論に小さな小さな小石を投げかけてみたい。

警察によると、ソープランドについては、
「公衆浴場でチョメチョメが行われているなど、まったく存じ上げないこと」
ということになっている。パチンコの換金と同じ建前論である。つまり、ソープで行われていることはパチンコで行われることと同様に違法ではないのだ。
(建前ではなく明示的な)ソープの合法化(※)にもメリットとデメリットがあるだろう。そのメリットとデメリットを探るために、ソープが合法化された世界のことを想像してみた。
- まず、「合法ソープ」の営業が許可される地域は限定され、ソープを営業するには登録と許可が必要になるだろう(私が自宅を使って「ソープ業を立ち上げよう!」と思っても許可されない)。
- 現在のソープでは、立て替え=新築=新規登録が必要→新規登録は認められない、というトリックで建物の立て替えができない。これだけでもひとつ記事ができてしまうくらいバカバカしいルールだが、その議論は本記事では割愛する。
ソープが認められれば、建物が立て替えできるようになるので、地震や火事が発生した際に怪我をしたり、命を失ったりするリスクが減るだろう。さらに、一時的に「ソープ立て替え特需」がその地域に生まれるだろう。
- パチンコの議論と同じように合法化には「税金をきちんと取る」ことが伴うので、その地域の税収は増える可能性がある(少なくともソープ店が税金を真っ当に払っていることが世間に認められる)。
- 合法化により店は法律で守られることになる。さらに営業を許可するに当たり、中で働く女性を守ること(プライバシー、衛生管理、労働環境等)を義務付けるはずだから、結果的に女性も守られることになる。
- 公的機関がきちんと監督できるようになるので、病気の予防は現在よりも徹底されるはずだ。衛生管理が厳しくなれば、店がNSを謳うことはできなくなるだろうし、営業が許可されているのに敢えてNSをさせるようなリスクを犯すことはなくなるだろう。NSが禁止されれば、ちょうど今のソープの在り方のような「個室で行われている行為にコンドームを使うどうかは当人達の自由」といった新たなグレーゾーンができるかもしれない。
- 一方が合法化されれば、もう片方への取り締まりは厳しくなる。許可されていない場所での風俗営業が厳しくなれば、特定の地域外の街の健全化、景観の維持がなされるだろう。
- 合法化される前に激しい議論が起きて、「正義の味方」や「(風俗で働く女性以外の)女性の立場を考える人達」が、水を得た魚のように元気になる。風俗で働く女性を対象外とした倫理観や「生理的にヤダ」という正義を振り回すだろう。貧困に喘ぐ女性には風俗ではなく生活保護を、という意見が活発になる。でも、そういう人達は決して「そのためならもっと税金払います!」とは言わない。カッコいいこと言うのは、カネの問題が片付いてからにしてくれ。
- 出会い系サイトでの売春勧誘も議論されるだろう。グレーゾーンの話はそちらに移る。街頭で客を売春を勧誘するのは違法なのに、出会い系サイトを使って売春勧誘をしている人達は問題ないのか?お金を稼いだ女性は税金を払わなくてよいのか?等の議論が起きる。
少し話が逸れる。メディアは出会い系サイトを未成年と結びつけて報道するのが好きだが、出会い系サイトを介して行われる大人の売春が社会問題として扱われることは少ない。合計すれば相当な額の脱税になるはずなのに。メディアや影響力のあるブロガーさん達は、出会い系サイトで何が起きてるかぐらいは聞いたことがあるだろう。そこまで世間知らずではないはずだ。なぜ何も言わない?
一方でデメリットについても考えてみた。しかし、客の立場である私には具体的なデメリットは思い浮かばない。近隣の国からソープの存在を認めていることを侮辱される?それがデメリット?多分、デメリットはあると思うのだが、それは蓋を開けてみないと分からないだろう(店が減るかも、嬢が減るかも、料金が上がるかも等)。ソープで働く人たち(男女)には、少なくとも何らかの直接的なデメリットが発生しそうだ。
彼らの意見を聞きたいのだが、立場上、意見を発信するのは難しいだろう。匿名でも、どなたかコメント欄に意見を書いてくれると嬉しい。
この記事を書く前にネット上の「売春の合法化の是非」についての議論を数々見てきた。なかなか面白かったが、それについて書くと長くなるので、次回の風俗コラムで話し合いたい。
※「ソープの合法化」と言うと、現在のソープが違法のように聞こえるが、そこはグレーゾーンである。この記事では「ソープの合法化=ソープを現在のグレーゾーンからホワイトゾーンにするため、あるいはソープを他の産業と同等に守るためのルールを決めること」と捉えていただきたい。
ソープ好きさん
老朽化の前に、オリンピックのために浄化されるんじゃないかと心配しています。それと、あとは信頼を失い続けて、客が減り、店が減り、自滅というパターン。後者の方があり得るのではないかと。今って色々な「買う」手段があるじゃないですか。まあ昔からありましたけど、今が一番手段が多様化されて手軽ですよね。
私はソープが好きなので頑張ってほしいし、このブログで応援しているのですが。
しかし、本当にソープ街が消滅したら、税収面では行政は困りますよね。あと周辺地域の経済への打撃も甚大でしょう。
チナスキー
上田さん
教えていただいてありがとうございました。
面白いですね。映画として丁寧に作ったら面白いんじゃないかな。
セリフがいいですね。
「AV女優は1万人いる。その中で単体になるのはアイドルになるよりも難しい」
「可愛いのにAV女優になるんじゃなくて、可愛いからAV女優になる」
「下着泥棒がいるのは日本だけ。海外じゃ女の下着を盗むのは女だけ」
しかし、Wowowってこんな過激な映像もOKなんですね。
チナスキー
チナスキー様
いつも楽しく拝見しております。
久しぶりにコメント致します四十郎です。
今回のテーマですが、古くて新しいテーマですね。パチンコ業界との比較もよく話題になるところです。パチンコの方が健全という人もいますが、私は絶対にソープの方が健全だと思います。
パチンコの問題はここで話すことではないので割愛しますが、全くひどいものです。どれだけ多くの子供が犠牲になっているのかと。それは警察官僚と関係業者が私腹を肥やすためだけの悪しきシステムです。社会的大義はどこにもありません。
かたやソープですが、性犯罪予防や、貧困に直面する女性の最終的な生活手段と、男女双方からの犯罪予防に少なからず役立っているといえるでしょう。悲しいことではありますが。
建物老朽化など、どうすれば事態を打開できるか、対抗策はパチンコ業界同様、やはりロビー活動ではないかと思います。
ソープが無くなって一番困るのは我々需要家です!と言いたいところですが、プラカードを持って歩くわけにもいきませんので、ロビー活動の主体は一義的にはお店ということになろうかと思います。
ここで不安になりますね。彼等にそんな能力があるのかと。いい加減さには定評がありますし、ビジネスの基本すら疎かなようですから。
しかし、一方でやや楽観視する気持ちもなくはありません。なぜなら当局側にもソープの恩恵を受けている人々が少なからずいるのではないかと思うからです。税収もそうですが、例えば、ソープが無くなって性犯罪が増えた、といった統計がでると困るような人々です。
そうした人々が根本的にこのシステムを排除する可能性は低いと思いたいですね。
ただ、合法化にはやはり壁が高いと思います。合法化の受益者が表立ってその意思を表明し辛い、ということが悲しいですね。
あるいは、ソープがなくなった後で、売春業界における無秩序を統制するために何らかのシステムが合法化されるかもしれません。あまり予想したくない未来ですが、こちらの可能性は高いと思います。
チナスキーさんの問題提起は本質的で、ついつい長文になってしまいました。失礼しました。
四十郎
四十郎さん
コメントありがとうございました。
私もソープは、「飲む、打つ、買う」の遊びの中では健全な部類に入ると思います。パチンコは中毒性がありますし、キャバクラのように嬢に入れ込んで身を滅ぼすケースも少ないです。ソープは基本的には最初に払ったお金以上のものは失いませんからね。
風俗業界の弱点は、「私は風俗業界を応援します!」と公の場で言える人がいないし、これからも現われそうにないということだと思っています。公の場で悪く言う人はたくさんいても、擁護する人はいない。
橋下さんの「風俗使えよ」というあの発言も弾圧されましたし・・・
チナスキー